History | 歴史

株式会社白川総業は、1960年代から1970年代にかけてオリジナル・オールド・バイオリン(ストラディバリウス、ガルネリウス、アマティ等)やオリジナル・オールド弓(トルテ、ペカット、サルトリー等)を取り扱っており、弊社事務所があった永田町のホテル・ニュージャパンの倉庫にはすばらしいコレクションがありました。 しかし当時は、1ドル360円の固定為替相場の時代であり、本当に良い本物のバイオリンを輸入し、演奏家の方々にご提供することをビジネスとして成立させるのは、なかなか難い状況でした。 そのような時代に当時のマネージャー故根本武は、日本の演奏家の方々により良い楽器を提供したいとの使命感と情熱に燃えて仕事をしておりました。

1970年代は、新作手工バイオリンはまだまったく評価されてはおらず、本邦ではドイツ製中古バイオリンが最も売れておりました。 既に外国為替は変動相場となりましたが如何せん1ドル200円台で、加えて関税、物品税併せて26.5%ほど支払わなければならず、仕入れ価格自体が高くなり、そのうえ流通量が少ない為、最終価格はかなり高くなっていた様です。

白川総業では1965年頃から、より一般的な価格の新作手工バイオリンの啓蒙、輸入販売を始め、1970年9月に第1回「コンテンポラリー・バイオリン・メーカーズ」展示会を開催し、1984年まで都合9回新作手工バイオリン展で多くの超一流手工作品を紹介して参りました。 その頃より普及バイオリン、弓、ケース、弦等、擦弦楽器専門の卸商として商品の拡充を計って参りました。

1976年より1982年まで旧西ドイツ・エアランゲン市に仕入れの為、事務所を開設し、現在の仕入ベースを確立致しました。 現在では、200社を越える海外仕入れ先との取引が安定した商品の仕入につながっています。